3日間に渡り開催された第32回豊島区伝統工芸展、大盛況のなか無事に終了いたしました!ご来場いただいた皆様にはこの場を借りて御礼申し上げます。

今年は他区、他県から合わせて9業種の職人さんたちにもご出展いただき、また沢山の工房では伝統工芸体験を開催するなど、充実した回となりました。他地域の工芸士の方たちとの交流をますます深め、豊島区だけでなく、日本の伝統工芸そのものの魅力をこれからも発信し、また後世に残していけるように努めてまいりたいと思います。

▪️区内小学校社会科見学▪️
豊島区では多くの区内小学校が社会科見学で工芸展へやってきます。普段見るのことのない職人さんを間近で見ることができ、日本の伝統工芸を知る素晴らしい機会です。ここで見たこと、学んだことを忘れずに成長して欲しいですね。
引率してくださった各校の先生方お疲れ様でした。また伝統工芸を教育の一環として取り入れてくださる豊島区教育委員会、ありがとうございました。

平田組紐:東京組紐
毎年大人気の実演です。初めて見る織り機や組紐が組み上がっていく工程に子供達も大興奮です。一見怖そうに見える職人さんですが、子供達にはとっても優しく、色々な質問に丁寧に答えていました。
籐巧芸おざき:東京籐工芸
昔はどこの家にも当たり前にあった籐椅子や籐枕。今はすっかり珍しいものになってしまいました。子供達は初めて触れる籐で籐編みに挑戦です!一生懸命挑戦している子供達を見て工芸士も嬉しそうです!
川端べっ甲:江戸べっ甲(北区)
亀の甲羅がこうなるのかぁと、興味津々です。ペットのカメとは違うんだよ、と、説明してそうな雰囲気ですね:ー)
仙台箪笥協同組合:仙台箪笥(宮城)
プラスチックの衣装ケースや安い輸入家具が主流の現代、見たこともないような細工がされている箪笥に子供達も驚きを隠せません。
ツルミ象牙店:江戸象牙
ゾウの牙ってとってもいいの?どこの象なの?アフリカ?インド?タイ?死んでる象から取るの?などなど、いろいろな質問が飛び交います。触ってみるとひんやりと滑らかな質感に驚きを隠せません。
柏屋楽器店:東京三味線
さて、この三味線の竿は3つに分解できます。どこで分解できるでしょう?継ぎ目が全く見えない三味線を睨みつけて一生懸命考える子供達。工芸士さんが竿をポンポンっと叩くとたちまち現れた継ぎ目に皆「おぉぉぉぉ」と歓声が沸きます。目の前で演奏される三味線の音色にも聞き入っていました。
はや川提灯店:江戸提灯
フリーハンドで色紙に文字を描き入れていく工芸士さんの筆から目を離せません。
LittleTsumami:つまみ細工
わぁ、綺麗!と、子供達が寄ってきます。つまみ細工ってどうやって作るの?何でできてるの?と、初めてみるつまみ細工の作品に質問が止みません。

全てのブースの様子をお伝えしたいところなのですが、今回の社会科見学の様子はこの辺にして、次は体験の様子です。

▪️伝統工芸体験▪️
豊島区では夏休み親子体験やとしまMONO作りメッセなどで小学生向けの伝統工芸体験事業を行っていますが、一般の方が伝統工芸を体験できるのは年に一回の工芸展だけです。今年の工芸展でも、一般の方から小さなお子様まで、沢山の方に伝統工芸の魅力を体験していただけました。

籐工芸
籐編み体験で小物入れを製作しました。
江戸象牙
今年は象牙磨きの体験です。他では絶対にできない体験ですね。来年は磨くだけでなく、自分で磨いた象牙の爪楊枝でも持って帰れたら嬉しいですね!!
江戸提灯
色紙に江戸文字を入れる体験です。好きな文字を描いていきます。簡単そうに見えて、思ったより難しいようでかなり苦戦されてました。
江戸三味線
今回は三味線の演奏体験です。原画3本しかないのに、意外に難しい三味線。3日毎日体験にきている方もいらっしゃいました。三味線、弾けるとカッコいいですよね!
組み木(東京仏壇)(北区)
流石に仏壇作りは体験できませんが、仏壇で使用される材木を使って組み木でコースターの制作です。質感や色味も違う、色々な種類の木を組み合わせて素敵なコースターを作りました。
貴金属装身具
沢山ある図柄の中から好きなものを選んで、糸鋸を使って透かし模様を入れて銀のストラップ作りです。ちょっと角度を間違えると糸鋸が切れてしまったり、難しそうです。
つまみ細工
好きな色を選んでお花のストラップ作りです。折り紙のように布を折りたたんで、簡単そうですが意外に難しいようです。お好みのお花ができてみなさん嬉しそうでした。

来年はもっと沢山の伝統工芸体験ができるかもしれません。楽しみですね!

工芸士の皆さん、関係者の方々、区の職員の皆さん、大変お疲れ様でした。来年もまた、素敵な工芸展になるよう、頑張りましょう!

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